水中で撮った映像は、どうしても青緑にかぶり、浮遊物や光の散乱で霞がかかってしまいます。そんな濁った水中映像の色とディテールを回復し、見やすく整えるのが、今回ご紹介する水中映像強調システムです。色補正から鮮明化までを一連の処理で行い、画像も動画もまとめて扱えます。
デモ映像
処理前後の比較を含むデモ映像です(約1分)。
水中映像ならではの課題
陸上の映像と違い、水中の映像には固有の見づらさがあります。
- 色かぶり — 水中では映像が青緑に偏り、本来の色が失われます。
- 不鮮明さ — 浮遊物や光の散乱で霞がかかり、ディテールが見えにくくなります。
- 動画のチラつき — 明るさや色がフレームごとに揺れて、見ていて落ち着きません。
しかも、点検や記録では画像と動画の両方を扱うことが多く、これらを同じ仕組みでまとめて整えたい、というニーズがあります。
4つの処理で見やすく整える
本システムは、入力映像を次の4つの処理で順番に整え、出力します。
- 色補正 — 青緑の色かぶりを除き、本来の色を回復します。
- 安定化 — 動画のフレーム間で揺れる明るさ・色をそろえ、チラつきを抑えます。
- 鮮明化 — 霞んだ映像のディテールやコントラストを引き上げ、くっきりと見せます。
- ノイズ除去 — 輪郭を残したまま、ザラつきをなめらかに整えます(ON/OFFの切り替え可)。
「色を整え → 安定させ → くっきりさせ → なめらかに」と段階を踏むことで、自然で見やすい仕上がりになります。
動画ならではの工夫
静止画だけでなく動画にもしっかり対応している点が特長です。
- フレーム単位で処理 — 1コマずつ強調し、元のフレームレート・解像度のまま書き出します。
- 時間方向の安定化 — 時間の流れに沿って色を整えるため、動画でもチラつかず自然な仕上がりになります。
- 比較動画を自動生成 — 処理前と処理後を左右に並べた比較動画を同時に出力します。
- 画像・動画を一括処理 — フォルダ内のファイルを自動で振り分け、まとめて変換できます。
処理結果(Before / After)
実際の潜水動画での結果です。青緑のかぶりが補正され、砂地や構造物のディテール・コントラストが明瞭になっています。動画では全編にわたってチラつきを抑え、安定して見られます。
まとめ
水中映像強調システムは、色補正・安定化・鮮明化・ノイズ除去を一連で実行し、画像と動画の両方を同じ仕組みでまとめて処理できます。処理前後を並べた比較映像も自動で生成されるため、効果がひと目で分かります。水中・潜水映像の視認性向上に役立つ、実用的な仕組みとして活用していきます。